ベビースプーン シルバーの素材や名入れについて
赤ちゃん誕生の出産祝いプレゼントに人気のベビースプーン。
縁起物で赤ちゃんの幸せを願うものだからと、赤ちゃんが生まれたご両親やおじいちゃん、おばあちゃんから贈られる事が多い出産祝いです。
また、親しい友人であったり、お付き合いの長い取引先の方へのプレゼントにもシルバーのベビースプーンは選ばれています。
シルバーのベビースプーンは決して安いものではなく、良い物を選ぼうとすればするほど、価格は高額になっていきます。その大きな理由のひとつは、シルバーのベビースプーンの素材が純銀である為、安くする為には材料の質を落とすしかなく、良い物を作ろうとすれば材料も質の良い高価な銀を使用する事になります。
ベビースプーンの素材
ベビースプーンに使用される一般的な素材として、まず第一にシルバーがありますが、そのシルバーにも多くの種類があります。シルバーの場合は銀の純度で変わってきますが、純度が高ければ高いほど、金属アレルギーは出にくくなりますが、ベビースプーンとしての強度は下がってきてしまいます。
銀そのものは金属の中では柔らかい方である為、他の金属を少量混ぜる事により強度を上げています。しかし、その混ぜた金属がアレルギーを引き起こす事が多い為上記のような事が起こるのです。
ベビースプーンは赤ちゃんが使う道具でありますので、素材選びやベビースプーンそのものの品物の良さというのはとても大切ですので、しっかりと良いものを選んであげましょう。
シルバースプーンの歴史
シルバーは古くから加工のしやすい金属で、様々なものに加工されてきました。銀のその歴史は5000年以上とも言われています。紀元前3000年頃には銀の抽出技術が用いられていました。この頃は今とは比較にならない程に大変な価値のある金属でした。
その2000年後、ペルー人がヨーロッパ人を「銀を食べる民族」と表現する程ヨーロッパの人々はシルバーに執着していたそうです。
それらは装身具や食器類などに加工され、尊ばれてきました。そしてあらゆる時代において銀がその価値を失う事がありませんでした。
シルバースプーンも古くから作られてきましたが、銀の価値は非常に高かった為、王族の間でのみ使用されるものでした。しかもそれらは職人によりオーダーメイドで作られ、王族の紋章が刻まれていました。
その後、ゆっくりと貴族の間でも使用されるようになります。シルバースプーンの歴史は非常に古いものであるにもかかわらず、高価である故に一般の人々が使用するまでには非常に長い年月がかかりました。
ベビースプーンを贈る理由
シルバーのベビースプーンが赤ちゃんのお祝いに贈られるようになったのは、古い言い伝えで「born with a silver spoon on his/her mouth」という言葉から「銀のスプーンをくわえて生まれた赤ちゃんは幸せになれる」と言われ、シルバーベビースプーンが贈られるようになりました。
良い素材、腕の良い職人によって作られたシルバースプーンが富や健康、幸福の象徴とされ、またそのシルバースプーンを贈ることができるのも非常に裕福な家庭だけでした。
19世紀の半ばほどにやっと中・上流階級の間でも贈られるようになりました。それ以前はそれよりも更に身分の高い人達しか贈る事ができなかったんですね。
現在でも、当時ほどではありませんがシルバーベビースプーンは安くはありません。ここ日本では誰もが帰る価格に感じるかも知れませんが、それでもやはり本当に良い物を選ぼうとすると価格は高くなります。
シルバーベビースプーンに名入れをする理由
シルバーベビースプーンは、日本では出産祝いのプレゼントとして浸透していますが、欧米では「洗礼の贈り物」としても認知されています。シルバースプーンは赤ちゃんの名付けと深く関係していて、祝福され名付けされた名前をシルバーベビースプーンに名入れをして贈られます。
また、日本では100日のお祝いであるお食い初めの際にこのシルバーベビースプーンが使われます。お食い初めの儀式の膳に添える食器としてシルバースプーンやフォークが添えられるのです。
赤ちゃんの名前は親が一生懸命考えて付けられるものです。中には生まれる何ヶ月も前から名付けの本を何冊も買って、いくつも候補を挙げながらすごく長い時間をかけて、出生届けを出すギリギリにやっと決まるなんてこともあるくらいです。(これは私の事です)
その大切な大切な名前を、最高の素材、最高の職人によって作られたシルバースプーンに刻み込む事によって、その赤ちゃんだけの為のシルバーベビースプーンが完成するのです。
シルバーベビースプーンの選び方
シルバーベビースプーンといっても、様々な素材、形状、価格のものがあります。赤ちゃんの為にはどれを選べばいいのかわからないという人も多いと思います。
まずはシルバーの素材から選びましょう。上の素材についての部分にある表にあるように、スプーンとして日常使用できる強度と金属アレルギーのバランスを考えて、最もおすすめはシルバー950です。
次に形状ですが、シルバーベビースプーンというとかわいらしい模様の入ったものであったり、持つ部分がリング状になったものを想像する方もいるかもしれませんが、最も大切なのは「長く使える」という事です。大きくなっても使えるように赤ちゃんの記念に贈るシルバーベビースプーンは、シンプルな形のものを選びましょう。
価格についてはシルバー950で作られているものであれば金額としては15000円程度になります。これよりも極端に安い場合や、大幅に値引きしてある物などは「赤ちゃんに贈るシルバーベビースプーン」としては選ぶ事を控えた方がいいでしょう。最初にお伝えしたように、シルバースプーンは良い物ほど価格が高くなります。安く販売されているものには安くなる理由があるのです。
更に詳しく選び方について知りたい場合は「出産祝い お食い初めに贈る銀のスプーンの選び方」により詳しく上記の基準で選ぶべきであるのかを説明しています。
またこれ以外に確認しておいて欲しいのが「銀のスプーンを選ぶ時に絶対におさえるべき5つのチェックポイント」です。
おすすめするシルバーベビースプーン
シルバーベビースプーン
スプーンなどのカトラリーの製造で100年以上の歴史を持つ、宮内庁御用達メーカーによって作られたシルバー950のシルバーベビースプーン。赤ちゃんの名前だけでなく、誕生日、身長、体重、生まれた時間を刻印してお届けします。
シルバーベビースプーンを渡すタイミング
ベビースプーンは名前を入れて贈る事が多い為、出産してすぐという訳にはいきませんが、赤ちゃんが誕生してから1ヶ月以内に贈るのが理想です。
またお食い初めに合わせて赤ちゃんの誕生から100日のお祝いまでに贈るという方も多くいらっしゃいます。この場合はスプーンだけでなくフォークとのセットを贈られる事がほとんどです。
100日のお祝いであるお食い初めでの使い方
お食い初めには正しい流れとやり方があり、その流れに添って儀式を行います。
100日というと赤ちゃんはまだ首が据わったかどうかという頃だと思います。当然まだ何も食べることはできません。そこで親族の中で最も年長の方が用意した膳を口元に運び食べさせる真似をするのです。この口元に運ぶのがシルバースプーンであり、シルバーフォークの銀食器が活躍します。
更に膳に用意する料理や、食べさせる順番も正式には決まっています。
詳しいお食い初めのやり方についてはこちらの「お食い初めについて」でわかりやすく説明していますので、確認してください。
シルバーベビースプーンの保管について
シルバーベビースプーンは純銀製の為、時間の経過と共に変色してしまいます。お手入れをする事によって、変色したものも綺麗になりますが、できるだけ変色しにくいものが理想です。
それには保管する箱にも工夫が必要で、ロイヤルスプーンでは昔から着物や大切な書類を保管する為に使用されている桐の専用箱を採用しています。これもキッチリと密閉するように職人によって作られており、シルバーベビースプーンの保管には最も適していると考えます。